私は昭和59年から平成8年まで、当時九年母同人で西宮俳句協会会長であった古澤碧水師が指導されていた碧桜会にて、平成9年から平成18年までは「九年母」西田浩洋元編集長が指導されていた初凪句会で俳句を学びました。その学びは兼題での作句ではなく、毎月一回の吟行でした。私の俳句人生40年の内の前半分の20年間は吟行だけの勉強だったのです。会の仲間と毎月出かけました。そして季語の現物をしっかり観察して、その季語の持つ本意を頭に叩き込みました。その時代の勉強が今になって大いに役に立っていると思います。
芭蕉翁は「奥の細道」だけでも約600里、約2400キロメートルを150日掛けて歩かれたのです。凡庸な私にはこんな真似はとてもできませんが、俳句は足で詠むとも言います。同行の皆さんに迷惑を掛けないことを前提に、本部吟行と千鳥吟行の毎月2回の吟行だけは欠かさず続けようと思っています。