2021年2月8日月曜日

九年母誌への投句

 先日ある俳句講座の受講生の方から、書店で九年母誌を購入して、添付してある投句用紙を使って雑詠選に投句しても良いか、との質問が有りました。書店で購入して投句される方を誌友、会費をあらかじめ払込んで定期購読される方を会員と呼んでいますので、先ず書店で九年母誌を買って誌友として投句し、要領が分かって来られたら会費を払込んで会員になって下さいとお勧めしました。

九年母誌は、三宮のセンター街にあるジュンク堂にて販売していますので、こちらでお買い求めいただければと思います。いきなり「雑詠」に出すことが無理であれば、「入門雑詠」に投句しながら経験を積み、その後、「雑詠」にお出しになるのが良いでしょう。「入門雑詠」は添付してある専用の投句用紙(「俳句 子供の国」と共用)でお出しください。片岡橙更編集長の優しい選と、丁寧な選評が貰えます。

小学生・中学生を対象とした「俳句 子供の国」という投句欄も設けています。専用の投句用紙が九年母誌に添付されていますので、自由に投句して下さい。投句料などの費用はもちろん不要です。会員・誌友の皆さんも、お子さんやお孫さん、曾孫さんに投句するようにお勧め下さい。担当の杉山千恵子同人の、丁寧な指導が受けられます。将来の大俳人の、第一歩になるかも知れません。ダイヤモンドの原石を見つけることも、私達現在の会員の大切な仕事です。

2021年1月1日金曜日

寛選と厳選

  年頭に当たり、雑詠欄の選について述べてみたい。          

五十嵐播水はその著書『句作春秋』において、寛大な選が良いか厳しい選が良

いか、という事について述べられている。播水選は、今では想像もできないくら

い厳選であった。雑詠投句の半分が1句入選であった。また万年1句という言葉も

聞かれた。但し、作品について厳選であり、会員個人については思いやりのある

方であった。風邪を引いたと投句用紙の通信欄にあれば、即見舞いの手紙をお書

きになった。しかし雑詠選については峻厳を極めたのである。


九年母の主宰を継承して今年の3月で6年になる。10年間主宰を務めよう

思ってお引き受けしたので、折り返し点を過ぎたことになる。主宰の最大の仕事

は雑詠の選だ。雑詠選は結社誌の金看板であり、巻頭句を見ただけでその結社の

俳句のレベルが分かる、と言われている。「九年母」が結社として高い評価を受

けるためには、選の質を高めて行く事だ。これは主宰としての私の責任である。

結社誌によっては、投句された句を全て掲載しているところがあるが、それで

仲良しクラブになってしまう。ただ、私が就任する前の数年間、脳梗塞の響で

前主宰の選が寛選に傾き、四句入選者が雑詠投句者全体の八割を占めた時期が有

った。このため、後を継いだ私の選に馴染めず、退会された方が可成りおられ

た。寛選に慣れた方には厳しい事だったのだろうが、播水の衣鉢を継ぐ結社とし

て、やむを得ない事だった。


私は播水と同じく作品本意を貫く。たとえ古い方であろうと、句が良く無けれ

頂かない。新しい方でも若い方であっても、句が良ければ頂く。今の雑詠欄

は、3句入選で合格と考えて欲しい。2句入選は頑張ってほしい、という合図と

受け止めて欲しい。

2020年12月19日土曜日

俳句への取り組み

 山登りをする人は、山路の平坦容易なることを欲しない。断崖絶壁に突き当たっても驚かぬ。いよいよ剛健なる英気を湧き立たせる。勇躍、登攀して快哉を叫ぶ。

越えなばと思ひし山に来てみればなほ行先は山路なり。一山を越えて、ためいきをつくような人は、山登りの愛好者ではない。

山登りは人生行路の縮図である。人生行路は、紆余曲折、断崖絶壁の連続である。好んで進めばいよいよ展望は開け、興趣は尽きない。心身共に研磨鍛錬される。紆余曲折にうろたえたり、断崖絶壁にしょげかえったりする人は、人生行路の落伍者である。

                   元 駒澤大学総長 山田霊林禅師 著

                  「正法眼蔵辨道話・禅の講話」より

2020年10月30日金曜日

九年母全国新年俳句大会中止について

 本日の九年母12月号の編集の席で、同人会が来年1月に計画している恒例の九年母全国新年俳句大会の開催について、現下のコロナの感染状況に鑑み、中止しては如何かとの提案が柏原同人会長からありました。同会長、片岡編集長と私の3役で協議しました結果、中止やむなしとの結論に至りました。

国内、国外とも感染拡大が収まらず、インフルエンザも加えた大流行が懸念されている中、多数の高齢者が一堂に会して飲食することの危険性を勘案し中止することにしたもので、会員の皆様には、ご理解をお願いしたいと思います。その代りに本部主催の句会(吟行)を開催して、その席上、新推薦作家や新同人の披露を行い、九年母賞の表彰を行いたいと思っています。九年母賞の副賞につきましては、ワイナリーから受賞者の自宅に直送して頂く予定です。代りの本部句会の内容につきましては、別途連絡します。

日常生活の様々な面で、非日常が日常になりつつあります。日常化して行かないと、感染する可能性があるからです。風邪でも何でもないのに終日マスクを付ける事など、昨年の今頃には、考えもしなかったことです。それが、今では当たり前のことになっています。

ご高承の通り、感染を避けるためには、密閉・密集・密接の三つの密を避けてマスクを付け、外から帰ったしっかり手を洗うことが大切です。対策を守り、体を冷やさず、栄養と睡眠を適切に取る。このようにして、自分の健康は自分で守りましょう。幸いにして会員の中から感染者が出たという連絡は未だ有りませんが、決して油断せず、日々健康に気を付けて過ごされますよう願っております。

2020年10月7日水曜日

運営基金の創設のお報せ

 高齢化の急速な進行に伴う会員の減少に加えて、新型コロナウイルス感染拡大に伴う諸行事の中止などにより、会の収入が大きく減少しています。これは、ひとり当会ならず、他の結社でも同じ状況であり、発行所に寄贈頂いています有力な結社誌を拝見しましても、その多くが運営基金への協力を毎月呼び掛けておられます。このような状況に鑑み当会におきましても、去る9月27日に開催されました本年度第2回運営委員会にて、運営基金の創設が決議されました。その内容は次の通りです。

    基金の名称  九年母協力基金

    創設日    令和2年10月1日

    寄付金額   一口千円以上、何口でも 何回でも

    払込先    ゆうちょ銀行備付けの払込用紙にて払い込んで下さい

           口座記番号 0110-5-5220 加入者名 九年母会

           会費の口座と同じですが、会費と一緒に払い込む場合は、

           その旨付記して下さい。また、払込手数料はご負担願います

    資金管理   運営委員会

    謝礼方法   九年母誌に氏名・俳号を掲載して、謝意を表します

    備  考   租税特別措置法の対象団体では無く、税額控除は有りません

 新型コロナ拡大の中で、会員の皆様にご負担をお掛けすることはまことに心苦しい限りですが、ご協力をお願いします。す。                                                                     

2020年9月3日木曜日

鳥取交流吟行会中止について

 10月17〜18日に計画していました鳥取交流吟行につきましては、コロナの感染拡大状況を勘案し、中止することにいたしました。8月号での参加者募集に対し、たちまち満員になるほど楽しみにして頂いたのですが、感染の峠は越えたというものの、全国で連日1000名程の新規感染者が発生している状況や、高齢者の多い団体であること、等を考慮し、慎重な道を選ばせて頂きました。

これまで、交流会の準備を進めて頂きました、髙田栄子様を初めとする鳥取支部の皆様や、推進役を務めて頂きました同人会の役員の皆様のご苦労に対し、感謝を申しあげます。また機会を見て、鳥取の皆様と直接お会いし、交流を深めたいと思います。今回の交流会に応募して頂きました皆様にも御礼申します。今年の交流会は無くなりましたが、次の機会を楽しみにお待ちください。

それにしてもコロナの影響で、句会場の確保が難しくなって来ました。様々な団体との、会場の取り合い競争の様相を呈しています。早朝から受付に並んで抽選で決めるようになり、本部例会の会場担当の方が苦労しておられますが、それでもなかなか取れません。他の結社の俳誌を拝見しましても、会場が確保できないとの理由で、句会が中止になっているケースが散見されます。交通の便が良くて、100名程度の会場が近くにある方は、是非ご連絡下さい。既に加古川市や姫路市の施設の情報を頂いています。

大阪市では、100名の会場に50名しか入れて頂けない場合は、会場費を半額にして頂けるとか。神戸市でもそうなると有難いのですが。厳しい残暑が続きます。コロナや熱中症に十分お気を付けください。

2020年8月2日日曜日

季題の勉強

 先日、課題句の選者をお願いしている方から相談がありました。その方が「菌」という兼題を出されたのですが、集まった応募句に中には、この兼題を「きん」と読まれて、細菌の意味で句を詠まれたものが幾つかあったとの事でした。この兼題は「きのこ」と読まなくてはなりません。殺菌や滅菌の菌ではありません。
 ホトトギス新歳時記では「菌」が主題で、傍題に「茸」があります。毒茸・茸番・茸飯なども傍題として出て来ます。一方、角川合本歳時記では「茸」が主題で、「菌」は傍題に有ります。ややこしいことですが、「菌」という兼題が与えられたら、先ず歳時記でどのような内容のものかを確認することが大切です。歳時記には次の句が載っている筈ですから、これで「菌」を覚えます。
    
    爛々と昼の星見え菌生え    虚子

 季題の中には、こんなのが季題?、と思うものが少なくありません。数年前、課題句の兼題に「瓢の笛」(ひょんのふえ)が出された事があり、発行所にも数件の問い合わせの電話がありました。曰く「ヒョウタンの笛とは何のことか」。「いすのき」という植物の葉に出来る虫こぶの事で、虫が出た穴を吹くと、ひょう・ひょうと鳴る。これを瓢の笛と言う、と説明して、納得して頂きました。
 「火事」という季題があります。年中発生する火事が、なぜ冬の季題になっているのか。「河鹿笛」という季題は河鹿の声なのか、河鹿を呼び寄せる笛なのか。「竈猫」(かまどねこ)とはどんな猫なのか。「樫鳥」(かしどり)という鳥はどんな鳥なのか。「がうな」とは、「もろがへり」とは何の事か。歳時記には知らない事がたくさん載っています。角川俳句大歳時記や講談社版日本大歳時記などを読み始めると、楽しくて時の経つのを忘れます。
 日常的に使う季題を学ぶことに加えて、歳時記を読んで、新しい知識を身につけることにも務めて頂きたいと念じています。