巻頭句 清貧と云ふには遠し目刺焼く 池田雅かず
次席句 泳ぐ人溺るる人や花の海 髙田菲路
同じ結社の方が巻頭・次席を取られたのは今まで記憶にない。多分初めてのことだろう。雅一さんは、俳号をそれまでの本名の「雅一」から「雅かず」に変えて投句されたその第一号が巻頭となったのである。
こんなことが起こるから、俳句の世界は面白い。 主宰冥利に尽きるとはこの事だ。
そのほかの親しい方も入選された。
笹舟を象の小川に西行忌 高橋純子
古稀にして受験の夢にうなさるる 黒田千賀子
純子さんの句の「象の小川」については、吉野町の公式ホームページに次のようにある。
象の小川(きさのおがわ)
象をキサと読むのは難しいが、俳人の教養として記憶したい。