2019年9月2日月曜日

九年母賞の募集について

第4回九年母賞の締め切りの九月末日が近づいて来ました。4月号に募集要項を掲載し、同月から受付が始まりました。もう既に投稿された方も多いと思いますが、未だの方はそろそろ纏めに入って下さい。纏める時の注意事項です。漢字を間違えていないか。送り仮名は旧仮名遣いになっているか。季重なりになっていないか。字余り・字足らずになっていないか。いずれも基礎的な問題です。しかしこの基礎がしっかり出来ていないと、どんなに良い句であっても認めて貰えません。同じ土俵にすら上がれません。特に、不注意なミスは後で悔やむことになります。
 播水先生の頃は、余り文法をうるさく言わなかったのか、長閑なものでした。俳句に文法なし、と言い切る人も有りました。伝統俳句協会が未だ設立されておらず、伝統的な表現について無頓着な時代だったのでしょう。哲也先生の頃には伝統俳句協会は設立されていましたが、先生が何もおっしゃらない事をいいことに、基礎を学ばず我流で俳句を詠む人が多かったのです。私は伝統俳句協会で花鳥諷詠学びました。そしてその成果を、六甲道勤労市民センターや葺合文化センターの俳句講座でお教えしました。従って、私の講座に居られた方は、文語文法が正しく出来ます。
 作品が出来上がったら、何度も読み返して、ミスがないかチェックしましょう。文法に詳しい方にチェックしてもらっても良いでしょう。鶯が鴬となっていたり、蛍が螢になっていたりと、歳時記を確認すれば分かりそうなミスがあると、選者は惜しいなと思いつつも採ることをためらいます。俳句は何でもあり、では有りません。厳しい約束事を守りながら、その約束を踏まえて俳句を詠むことが出来れば、より高い満足感が得られることでしょう。皆様の九年母賞への投句をお待ちしています。