2023年7月4日火曜日

句点と読点

 文章を区切る時に使う記号に句点と読点とがあります。句点(くてん)とは文章の切れ目に打つ記号で、「。」を使います。読点(とうてん)とは、一つの文章の中で、語句の繋がり方を示すために打つ記号であり、「、」を使います。ややこしい説明で分かりにくいと思いますが、次の文章をご覧ください。

 消防避難訓練を下記の通り実施しますので、居住者の皆様は参加して下さい。

「実施しますので」の次の「、」が読点、文章の最後の「お願いします」の次の「。」が句点です。文章の中継ぎと終了を示しています。

この句読点が適切に打っていないと、文章がどこで切れるのか分からず、意味がはっきりしない文章になってしまいます。次の文章は、ある新聞の記事です。

 記事「大津市で20~30歳代の女性3人が同居する交際相手の男から暴行や脅迫を・・・」  

これを「20~30歳代の女性3人が、同居する交際相手の男性から暴行や脅迫を」と読点を打った場合とを比べたら、どちらが読みやすいでしょうか。

句点は、一つの文章がここで終わるという記号ですから、比較的打ちやすいのですが、読点は、一つの意味の言葉のグループを区切って行くものですから、ある程度訓練を積まないと難しいと思います。「巻頭者の言葉」や「自句自解」、「雑詠後半を読む」などの文章は、編集部の校正担当者が、誤字脱字だけではなく記号もチェックして、より分かりやすい文章に校正しています。「九年母」にご自分の文章が掲載されたら校正された部分がないか確認し、今後の文章作成の参考にして下さい。