2018年3月4日日曜日

俳人の卵たち

 昨日は3月3日の桃の節句でした。午前中は六甲道勤労市民市民センターの俳句講座を担当し、修了後、元町の兵庫県公館で3日・4日と開催される、(公財)兵庫県芸術文化協会主催の「伝統文化体験フェスティバル」の俳句のブースに向かいました。
 毎年開催されている行事で、和楽器や短歌、茶道や華道など、様々な和文化を体験してもらうイベントです。俳句部門は九年母会と貝の会とが、1日ずつ分担してブースに詰め、子供たちを中心に、俳句に触れてもらう機会を提供しています。今年も片岡編集長、山之口同人会副会長、発行所の小柴、斉木、髙野の委員方、以上の皆さんがブースに陣取り、前を通る親子連れに、俳句を詠んでみませんか、と呼びかけました。沢山の子供たちが俳句(らしきもの)を作ってくれ、皆の前で披講し拍手をしてボードに張り出しました。少しでも俳句に興味を持ってくれるように祈りながら。
 昨年と大きく違うのは、テレビの影響です。通りかかる親子が異口同音に「プレバトでやっている、あれや」と、比較的気軽に、私達の誘いに応じてくれたことです。特に、若いお母さんが積極的でした。マスコミの影響をひしひしと感じました。
 そのようなお母さんに連れられて、1時30分からの句会に参加してくれた小学生の兄弟が居りました。
   初スキー父のせなかはとおくなる    拓郎
   初スキー初めて見たよ転ぶ母      英介
これがその子達の作品です。参加者は17名、内九年母会以外の方は6名でした。各自が自分の選を披講したのですが、この兄弟も堂々と披講し、名乗りもしっかり出来ていました。
 この子達も、やがて受験や就職、結婚などで俳句から遠ざかることになるでしょうが、心のどこかに今回の句会の事を覚えていてくれて、そしていつの日か俳句に帰って来てくれればと、切に思いました。