日本伝統俳句協会は、有記定型の伝統俳句を継承・普及させ、その精神を深め、文化向上に寄与することを目的として、昭和62年、故稲畑汀子先生により設立され、翌63年に社団法人としての認可が下りました。さらに平成24年に公益社団法人の認可を受け今日に至っています。虚子の提唱された「花鳥諷詠」という作句理念をないがしろにする風潮に危機感を覚えた汀子先生の決断で、「花鳥諷詠」を守るために創立された俳句団体です。
当然のことながら、中心となって運営に当たって来られたのは汀子先生であり、その活動を支援してきたのが俳句結社「ホトトギス」とホトトギス系の俳句結社の会員です。沢山の俳人が協会の会員になり、九年母会も法人会員として加盟、私は協会の評議員を務めています。
関西には同協会の関西支部という名称の団体があり、支部長以下種々の組織があり、協会の下部組織として、俳句大会などの地域の活動を行っています。私は関西支部の監査役を務めています。山西前支部長の逝去に伴い、関西支部の組織が一新され、戸田祐一新支部長の下、新体制が9月1日からスタートしました。
先日新しい支部の会議に監査役として出席しましたが、各委員の発言も活発で的確、この体制ならばと期待できると感じました。汀子先生亡き後、俳句三協会統一の動きなど俳句界の一部に混乱が見られますが、関西支部は新しい体制の下、伝統俳句をしっかり守って行きたいものです。