2017年12月31日日曜日

新年を迎えて

会員の皆様、明けましておめでとうございます。
俳句の世界では七十代は学校時代、八十代は働き盛り。彫刻家の平櫛田中は、「七十八十鼻たれ小僧、男盛りは百から百から」と喝破しています。私は昨年、古稀を祝って頂きましたが、やっと鼻たれ小僧にまで到達した訳であります。
何処の結社でも、高齢化に伴う会員の減少に苦しんでいます。しかし九年母会では若い力の芽吹きが活発になって来ています。第二回九年母賞の応募者四十名中、五十歳以下の、新人賞の対象となる方が五名おられました。最終選考で新人賞に選ばれた方は若干二十七歳。最年少の応募者は十歳の少女でした。
若手会員の成長にも目を見張るものが有ります。大阪や岡山、田辺、丹波では三十代、四十代の新人が順調に育ち、白浜、広島、芦屋でも、将来が楽しみな方々が活躍しています。
若手だけでなく年配の方々も、親や友人の勧め、ホームページの閲覧などをきっかけに入会されています。このような皆さんが会員として定着できるよう、私達先輩も努力しなければなりません。
最近、テレビの番組の影響で、俳句がちょっとしたブームになっています。その一方で、テレビや新聞・雑誌の俳壇に投句する人は増えていますが、俳句結社に入って学ぼうとする人は少ないと言われています。その原因の一つが組織に入ることの煩わしさにあると聞きます。先生への気遣い、先輩への遠慮などでしょうが、私はそれも人生の修行ではないかと思っています。嘗ての様な人間関係が希薄になりつつある現代社会に於いては、むしろ貴重な人生道場ではないかと考えます。先生や先輩について俳句の基礎をしっかり習う事は、俳人として大成するための跳躍台だと思います。チャンスがあれば、その様な方に背中を押して頂くことも有るでしょう。私自身、「九年母」一筋で学んで来て良かったと思っています。しかし、投句マニアにはこの様な喜びを味わうことが出来ません。一人の茶室で自服するような、淋しい俳句人生でしょう。
今年からは、九年母同人会のご協力を頂いて、会員の増強を強力に進めて参ります。会員お一人が年内に一人新会員を増やせば、来年の正月には会員が倍になる勘定です。皆様のお子達やお孫さんに、俳句をなさる方はいらっしゃいませんか。是非お勧め下さい。

今年が皆さんにとって良い年となります様祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせて頂きます。

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